土曜自由大学

春と秋の土曜日に行っている無料講座「土曜自由大学」のご案内です。

土曜自由大学とは

本学の「人文科学研究所」「キリスト教文化研究所」と「品川区」が共催で、春は5月、秋は10月の土曜日に行っている無料の公開講座です。各分野の専門家の講義を一般の方に聴いていただこうという趣旨の講座です。品川区を通じてお申し込みいただけます。ぜひご参加ください。
土曜自由大学


第43回土曜自由大学(秋のコース)プログラム

2025年10月11日(土)

13:10~

開講式挨拶

清泉女子大学 キリスト教文化研究所所長     井上 まどか (いのうえ まどか)

13:20~14:40

●テーマ
「希望」の神学 ―聖年を迎えて

●講演要旨
 カトリック教会は、今年2025年を聖年とし、「希望の巡礼者」をテーマに掲げて、世界の人々に「希望」について考えるよう呼びかけています。本講座では、先のローマ教皇フランシスコが発布された大勅書『希望は欺かない』 ("Spes non confundit") に基づきつつ、カトリック神学における希望について様々な角度から考察するとともに、すべての人が希望をもてる社会構築のために私たちに何が求められているか、受講者の皆さんとともに考えてみたいと思います。


●講師
清泉女子大学基幹教育機構教授   竹田 文彦 (たけだ ふみひこ)
1992年京都大学大学院博士後期課程(キリスト教学)修了。英国オックスフォード大学大学院留学、1998年学術博士 (神学?オリエント学)。英知大学を経て、2010年より清泉女子大学教授。青山学院大学、明治学院大学、上智大学、京都大学、神戸海星女子大学、京都ノートルダム女子大学、神戸松蔭女子大学等で非常勤講師。2020年より日本カトリック神学会理事長。 他に日本基督教学会会員、日本カトリック教育学会会員、日本宗教学会会員、日本宣教学会会員。在世フランシスコ会士 (Ordo Franciscanus Saecularis) (全国会長、全国養成責任者、霊的補佐、国際評議員などを歴任。)

14:50~16:10

●テーマ
戦後日本の精神文化と希望の変容

●講演要旨
 敗戦によって大日本帝国と八紘一宇の皇国の野望と誇りがあえなく崩れ去ったが、それにかわる希望はさまざまな形で表現されてきた。宗教はその一つの形だが、死に向き合うあり方にもそれは表れている。新宗教教団が新たな希望を表現する時代があったが、80年代以降、後退気味だ。変わって閉塞感が広まる時代の精神文化が次第に形をとってきている。スピリチュアリティという言葉で表されるそうした動向についても考えて行きたい。


●講師
NPO東京自由大学学長、大正大学客員教授、東京大学名誉教授   島薗 進 (しまぞの すすむ)
東京大学大学院博士課程単位取得退学。東京大学大学院人文社会系研究科教授、上智大学実践宗教学研究科委員長、同グリーフケア研究所所長を経て、現在、大正大学客員教授。専門は宗教学?死生学。主な著書に『戦後日本と国家神道』(2022年、岩波書店)、『日本人の死生観を読む』『ともに悲嘆を生きる』『死生観を問う』(2012、29、23、朝日新聞出版)、『宗教を物語でほどく』『なぜ「救い」を求めるのか』(2016、23、NHK出版)がある。

2025年10月18日(土)

13:20~14:40

●テーマ
戦火の中のまなざし ―ウクライナの子どもたちが描く未来

●講演要旨
 ロシア?ウクライナ戦争の開始から3年が経ちました。避難や戦禍に直面する中でも、ウクライナの子どもたちは絵画や俳句に自らの思いを託し、未来への希望を表現しています。清泉女子大学では2024年と2025年初夏に、これらの作品を紹介する絵画展を開催しました。本講演では、その展示に至る交流の過程や作品を通じて、戦時下を生きる子どもたちの視点に触れ、彼らが描く未来への希望と平和への強い願いについて考察します。


●講師
清泉女子大学総合文化学部教授?キリスト教文化研究所所長   井上 まどか (いのうえ まどか)
東京大学大学院博士課程修了。博士(文学)。専門は宗教学宗教史学、ロシア宗教史。共編著に『ロシア文化の方舟:ソ連崩壊から二〇年』(2011年、東洋書店)等、近年の論文として「信仰?自己犠牲?戦争 : 20世紀初頭のロシア従軍聖職者G.シャヴェリスキーの「司祭と兵士の対話」を中心に」や「教皇特使アントニオ?ポッセヴィーノが見たイワン雷帝のロシア:中近世の北方外交における非国家エージェント」等。

14:50~16:10

●テーマ
地球市民として平和構築への希望を耕す

●講演要旨
 世界では分断された地域における武力対立があり、アジアや日本では様々な社会問題を抱えている現在、どのように希望を持ち満足できる生活が送れるのだろうか?希望を耕すとはどういう意味なのだろう?過去の歴史に武力を使わずに平和を獲得することができた例はあるのか?将来をどう予測し、住みやすい社会の可能性に希望を持つことができるのか?様々な疑問があります。その疑問を解いて、希望を持てる社会を探求しましょう。


●講師
キリスト教文化研究所客員所員   松井 ケテイ (まつい けてぃ)
清泉女子大学を2025年3月退職し、現在清泉女子大学キリスト教文化研究所客員所員。専門は地球市民学、平和教育学、諸宗教?多文化理解学の理論と実践。主な社会活動は、国際自由宗教女性連盟(IALRW)で日本支部の会長、世界平和宗教者会議(WCRP)日本委員会女性部会長、平和研究所所員、和解の教育タスクフォースの運営委員です。また、親学会理事などほか多数の市民社会組織で活動しています。

申し込み方法

必要事項

往復はがきに「清泉女子大学“土曜自由大学”」として、
以下をご記入のうえ、下記宛にお送りください。
?住所
?氏名(ふりがな)
?年齢
?連絡先電話番号
?視覚、聴覚等の配慮希望の有無

〒140-8715 品川区広町2-1-36 
  品川区文化観光戦略課 生涯学習係 まで

※品川区ホームページから電子申請もできます。
品川区ホームページの電子申請からお申込みください。

申込期間(秋のコース)

9月11日(木)~ 9月26日(金)〈必着〉

受講にあたって

受講料無料
受講対象者16歳以上で受講を希望される方
定員150名(定員を超えた場合は抽選)抽選の結果は10月2日以降になります。
会場清泉女子大学 2号館4階 240教室
受講上の
注意
?受講には品川区発行の受講証が必要です。
 受講を希望される方は、必ず申込手続きをお取りくださいますようお願いいたします。
?いただいた個人情報は(1)出席簿の作成(2)事務連絡(3)統計資料作成を目的に使用させていただきます。

お問い合わせ先

品川区文化観光戦略課 生涯学習係     
TEL:03-5742-6837)  FAX:03-5742-6893